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	<title>ビル・フリゼール | Jazz Guitar &#039;Round Midnight</title>
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	<description>Jazz In Tokyo</description>
	<lastBuildDate>Fri, 31 Jul 2026 10:16:23 +0000</lastBuildDate>
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		<title>ビル・フリゼール(Bill Frisell)『Have a Little Faith』徹底解説｜コープランドからマドンナまで、アメリカ音楽をギターで歌い直した転換点</title>
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		<dc:creator><![CDATA[tenchiba]]></dc:creator>
		<pubDate>Fri, 31 Jul 2026 09:28:10 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[アルバム紹介]]></category>
		<category><![CDATA[Have a Little Faith]]></category>
		<category><![CDATA[ジャズギター]]></category>
		<category><![CDATA[ビル・フリゼール]]></category>
		<category><![CDATA[名盤]]></category>
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					<description><![CDATA[ビル・フリゼールが1993年に発表した名盤『Have a Little Faith』を徹底解説。コープランドからマドンナまで全18曲の収録曲と参加メンバー、聴きどころを紹介し、アメリカ音楽をギターで歌い直した傑作の魅力に迫ります。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>クラシックのバレエ音楽、シカゴ・ブルース、ボブ・ディラン、そしてマドンナ。普通なら同じ棚に並ばない曲たちが、一本のギターを軸に一枚のアルバムとして違和感なく鳴っている——それがビル・フリゼールの『Have a Little Faith』（1992年録音・1993年発表）です。全18曲すべてが他人の曲、いわばカバー集でありながら、聴き終えたときに残るのは紛れもなくフリゼール自身の音楽。ジャズギターの「歌わせ方」と「選曲の思想」の両方で、後のシーンに大きな影響を残したとされる一枚です。</p>
<p>フリゼールというギタリストの歩みそのものについては、<a href="https://jazzguitarroundmidnight.com/bill-frisell/">ビル・フリゼールとは？（人物紹介記事）</a>で詳しく紹介しています。本作は彼が「アメリカ音楽の語り部」へと踏み出した転換点にあたる重要作です。</p>

  <div id="toc" class="toc tnt-number toc-center tnt-number border-element"><input type="checkbox" class="toc-checkbox" id="toc-checkbox-1" checked><label class="toc-title" for="toc-checkbox-1">目次</label>
    <div class="toc-content">
    <ol class="toc-list open"><li><a href="#toc1" tabindex="0">アルバム基本情報</a></li><li><a href="#toc2" tabindex="0">どんなアルバム？</a></li><li><a href="#toc3" tabindex="0">参加メンバー</a></li><li><a href="#toc4" tabindex="0">全曲解説</a><ol><li><a href="#toc5" tabindex="0">1. The Open Prairie（作曲：アーロン・コープランド）</a></li><li><a href="#toc6" tabindex="0">2. Street Scene in a Frontier Town（作曲：アーロン・コープランド）</a></li><li><a href="#toc7" tabindex="0">3. Mexican Dance and Finale（作曲：アーロン・コープランド）</a></li><li><a href="#toc8" tabindex="0">4. Prairie Night (Card Game at Night) / Gun Battle（作曲：アーロン・コープランド）</a></li><li><a href="#toc9" tabindex="0">5. Celebration After Billy&#8217;s Capture（作曲：アーロン・コープランド）</a></li><li><a href="#toc10" tabindex="0">6. Billy in Prison（作曲：アーロン・コープランド）</a></li><li><a href="#toc11" tabindex="0">7. The Open Prairie Again（作曲：アーロン・コープランド）</a></li><li><a href="#toc12" tabindex="0">8. The Saint-Gaudens in Boston Common: Excerpt 1（作曲：チャールズ・アイヴズ）</a></li><li><a href="#toc13" tabindex="0">9. Just Like a Woman（作曲：ボブ・ディラン）</a></li><li><a href="#toc14" tabindex="0">10. I Can&#8217;t Be Satisfied（作曲：マッキンリー・モーガンフィールド）</a></li><li><a href="#toc15" tabindex="0">11. Live to Tell（作曲：パトリック・レナード、マドンナ）</a></li><li><a href="#toc16" tabindex="0">12. The Saint-Gaudens in Boston Common: Excerpt 2（作曲：チャールズ・アイヴズ）</a></li><li><a href="#toc17" tabindex="0">13. No Moe（作曲：ソニー・ロリンズ）</a></li><li><a href="#toc18" tabindex="0">14. Washington Post March（作曲：ジョン・フィリップ・スーザ）</a></li><li><a href="#toc19" tabindex="0">15. When I Fall in Love（作曲：ヴィクター・ヤング／作詞：エドワード・ヘイマン）</a></li><li><a href="#toc20" tabindex="0">16. Little Jenny Dow（作曲：スティーヴン・フォスター）</a></li><li><a href="#toc21" tabindex="0">17. Have a Little Faith in Me（作曲：ジョン・ハイアット）</a></li><li><a href="#toc22" tabindex="0">18. Billy Boy（トラディショナル）</a></li></ol></li><li><a href="#toc23" tabindex="0">聴きどころ・なぜ名盤なのか</a></li><li><a href="#toc24" tabindex="0">こんな人におすすめ</a></li><li><a href="#toc25" tabindex="0">まとめ</a></li><li><a href="#toc26" tabindex="0">関連記事</a></li></ol>
    </div>
  </div>

<h2><span id="toc1">アルバム基本情報</span></h2>
<figure class="wp-block-table">
<table>
<thead>
<tr>
<th>項目</th>
<th>内容</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>発売</td>
<td>1993年</td>
</tr>
<tr>
<td>レーベル</td>
<td>Elektra Nonesuch（エレクトラ・ノンサッチ）</td>
</tr>
<tr>
<td>録音日</td>
<td>1992年3月</td>
</tr>
<tr>
<td>録音場所</td>
<td>RPMスタジオ（ニューヨーク）</td>
</tr>
<tr>
<td>プロデューサー</td>
<td>ウェイン・ホーヴィッツ（Wayne Horvitz）</td>
</tr>
</tbody>
</table>
</figure>
<p>編成はギター、クラリネット、アコーディオン、ベース、ドラムスという、ジャズとしてはかなり珍しい変則クインテット（5人編成）です。</p>
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</div>
<p style="font-size:0.85em;color:#888;">※『Have a Little Faith』の新品CDは現在楽天市場で見つかりにくいため、リンクでは同アーティストの『ECM Legend Best Selection（ECM レジェンド・ベスト・セレクション）』を紹介しています。</p>
<h2><span id="toc2">どんなアルバム？</span></h2>
<p>『Have a Little Faith』は、フリゼールのリーダー作としては通算7作目（共同名義作を除く）、Elektra Nonesuchでは4作目にあたります。1992年3月、ニューヨークのRPMスタジオで録音されました。プロデュースを務めたのは、1980年代からニューヨークのダウンタウン・シーン（ジョン・ゾーン周辺の前衛的な音楽コミュニティ）で活動を共にしてきた鍵盤奏者ウェイン・ホーヴィッツです。</p>
<p>本作の核にあるのは、「自分にインスピレーションを与えてきたアメリカの作曲家たちへのトリビュート」というコンセプト。アーロン・コープランド、チャールズ・アイヴズ、スーザ、フォスターといったアメリカ・クラシック／古謡の系譜と、マディ・ウォーターズ、ディラン、マドンナ、ジョン・ハイアット、ソニー・ロリンズといったポピュラー／ジャズの系譜を、一枚の中に分け隔てなく同居させました。タイトルは終盤に置かれたジョン・ハイアットの「Have a Little Faith in Me」に由来します。</p>
<p>当時のフリゼールは、ECMレーベル出身の「音響派ギタリスト」からNonesuchの看板アーティストへと歩みを進めていた時期。前作『Where in the World?』（1991年）に続く本作でアメリカ音楽の伝統と正面から向き合い、その手応えは姉妹編とも評されるオリジナル曲集『This Land』（1994年）へ受け継がれます。『Nashville』（1997年）などで本格化するアメリカーナ路線（カントリーなどアメリカのルーツ音楽への接近）の出発点も本作だとされています。</p>
<p>なお、フィジカルCDは長らく廃盤で（公式サイトにも「out of print」と記載）、現在は配信で聴くのが確実です。</p>
<h2><span id="toc3">参加メンバー</span></h2>
<p>当時のレギュラー・トリオを土台に、ダウンタウン・シーンの盟友2人を加えた5人編成です。ギター＋クラリネット＋アコーディオンという不思議な響きの組み合わせが、本作の「古き良きアメリカ」の空気感を決定づけています。</p>
<ul>
<li><strong>ビル・フリゼール（ギター）</strong> … 本作の主役。クリーンな美音から軋むディストーションまでを自在に操ります</li>
<li><strong>ドン・バイロン（クラリネット、バスクラリネット）</strong> … ダウンタウン・シーンを代表するクラリネット奏者。室内楽的な色彩の要</li>
<li><strong>ガイ・クルセヴェック（Guy Klucevsek／アコーディオン）</strong> … 同シーンで活躍するアコーディオン奏者。カナ表記には揺れがあります</li>
<li><strong>カーミット・ドリスコル（ベース）</strong> … 当時のフリゼール・トリオを支えたレギュラー・ベーシスト</li>
<li><strong>ジョーイ・バロン（ドラムス）</strong> … 同トリオのドラマー。ドリスコルと息の合ったリズム隊で全編を支えます</li>
</ul>
<h2><span id="toc4">全曲解説</span></h2>
<p>オリジナル盤の曲順どおり、全18曲を一曲ずつ見ていきましょう。</p>
<h3><span id="toc5">1. The Open Prairie（作曲：アーロン・コープランド）</span></h3>
<p>冒頭から7曲続くのが、コープランドのバレエ音楽《ビリー・ザ・キッド》からの連作です。幕開けの本曲は「開けた大平原」の情景。オーケストラ作品を小編成に翻案し、広々とした空気感を静かに立ち上げます。</p>
<h3><span id="toc6">2. Street Scene in a Frontier Town（作曲：アーロン・コープランド）</span></h3>
<p>西部開拓時代の町の情景を描いた場面。場面転換の多いバレエ音楽を、小編成ならではの小回りの良さで生き生きと描き分けます。</p>
<h3><span id="toc7">3. Mexican Dance and Finale（作曲：アーロン・コープランド）</span></h3>
<p>メキシコ風の舞曲。アコーディオンとクラリネットの絡みが土の匂いを運び、この編成を選んだ意味が伝わるトラックです。</p>
<h3><span id="toc8">4. Prairie Night (Card Game at Night) / Gun Battle（作曲：アーロン・コープランド）</span></h3>
<p>夜のカードゲームの静けさから一転、銃撃戦へ。原曲の混沌をフリー・インプロヴィゼーション（決めごとを最小限にした自由な集団即興）的なカオスにまで拡大し、その上をコープランドのメロディが漂う、と評される組曲中の山場です。</p>
<h3><span id="toc9">5. Celebration After Billy&#8217;s Capture（作曲：アーロン・コープランド）</span></h3>
<p>無法者ビリー・ザ・キッド捕縛後の祝祭の場面。バンドはユーモアを滲ませながら演じます。</p>
<h3><span id="toc10">6. Billy in Prison（作曲：アーロン・コープランド）</span></h3>
<p>獄中のビリーを描く静かな場面。音数を絞った演奏が物語の陰影を引き受けます。</p>
<h3><span id="toc11">7. The Open Prairie Again（作曲：アーロン・コープランド）</span></h3>
<p>冒頭の大平原の主題が戻り、7曲の連作が幕を閉じます。風景だけが残る、映画のような幕切れです。</p>
<h3><span id="toc12">8. The Saint-Gaudens in Boston Common: Excerpt 1（作曲：チャールズ・アイヴズ）</span></h3>
<p>アイヴズの管弦楽曲《ニューイングランドの3つの場所》第1曲「ボストン・コモンのセント・ゴーデンズ」からの抜粋で、中間部に置かれた短い間奏曲の1つ目。複数の音楽を重ね合わせるアイヴズの書法と、フリゼールの音響感覚の相性の良さが光ります。</p>
<h3><span id="toc13">9. Just Like a Woman（作曲：ボブ・ディラン）</span></h3>
<p>ディランの名曲をリリカルに歌わせるスロー・ナンバー。フリゼールのメロディ奏者としての側面が際立つ演奏です。</p>
<h3><span id="toc14">10. I Can&#8217;t Be Satisfied（作曲：マッキンリー・モーガンフィールド）</span></h3>
<p>作曲者クレジットは本名のマッキンリー・モーガンフィールド表記ですが、つまりはマディ・ウォーターズのシカゴ・ブルース。原曲をなぞるのではなく、ジャズの側から解体して再構築するアプローチが聴きどころです。</p>
<h3><span id="toc15">11. Live to Tell（作曲：パトリック・レナード、マドンナ）</span></h3>
<p>マドンナのヒット曲のカバーで、10分を超えるアルバム最長トラックにして本作の白眉。ムーディーで幻想的な導入から、終盤はジミ・ヘンドリックスを思わせる絶叫的なディストーション・ギターソロへ雪崩れ込む、と評されます。同時代ポップスのカバーの先駆例として、今も言及され続ける演奏です。</p>
<h3><span id="toc16">12. The Saint-Gaudens in Boston Common: Excerpt 2（作曲：チャールズ・アイヴズ）</span></h3>
<p>アイヴズの抜粋の2回目。嵐のような「Live to Tell」の後に置かれ、アルバムの呼吸を整えます。</p>
<h3><span id="toc17">13. No Moe（作曲：ソニー・ロリンズ）</span></h3>
<p>テナーサックスの巨人ロリンズ作のバップ・ナンバー（バップは1940年代に生まれたモダン・ジャズのスタイル）。アルバム中もっともストレートにスウィングする場面です。</p>
<h3><span id="toc18">14. Washington Post March（作曲：ジョン・フィリップ・スーザ）</span></h3>
<p>「マーチ王」スーザの行進曲をユーモラスに料理。バイロンのクラリネットとクルセヴェックのアコーディオンが縦横に活躍します。</p>
<h3><span id="toc19">15. When I Fall in Love（作曲：ヴィクター・ヤング／作詞：エドワード・ヘイマン）</span></h3>
<p>誰もが知る定番スタンダードを、メロディの美しさだけでじっくり聴かせます。喧噪のあとに置かれた静謐さが胸に沁みます。</p>
<h3><span id="toc20">16. Little Jenny Dow（作曲：スティーヴン・フォスター）</span></h3>
<p>19世紀アメリカの国民的作曲家フォスターの小品。後年まで続くフリゼールの「フォスター愛」の早い記録です。</p>
<h3><span id="toc21">17. Have a Little Faith in Me（作曲：ジョン・ハイアット）</span></h3>
<p>アルバムタイトルの由来となった表題曲。ゴスペル的な包容力を持つメロディを、インストでじっくり歌い上げます。</p>
<h3><span id="toc22">18. Billy Boy（トラディショナル）</span></h3>
<p>伝承曲で軽やかに幕。冒頭の《ビリー・ザ・キッド》と「Billy」つながりで首尾照応する、周到な幕切れです。</p>
<h2><span id="toc23">聴きどころ・なぜ名盤なのか</span></h2>
<p>まず何より、コープランドの連作7曲で幕を開ける構成の大胆さです。オーケストラ作品を、ギターやアコーディオンを含む5人の小編成で描き切る。原曲の風景を保ちながら、要所では自由即興の混沌にまで踏み込みます。公式サイトに掲載された『サンフランシスコ・ベイ・ガーディアン』紙のレビューでも、原曲に静かに息を吹き込みつつ、要所で軋むディストーションと嵐のような集団即興へ突入するスタイルが全編を貫く、と評されています。</p>
<p>次に、選曲の思想そのものです。コープランドとマドンナ、フォスターとマディ・ウォーターズを等価に並べる態度は、「ジャズのレパートリー＝スタンダード曲集」という常識を拡張しました。後のジャズ・ミュージシャンたちがレディオヘッドやニルヴァーナといった同時代のポップスを取り上げる潮流の、先駆けのひとつとされています。評価も定着しており、AllMusicでは評論家スコット・ヤナウが満点の5つ星を与えて1990年代屈指の創意あふれる録音と絶賛し、『The Penguin Guide to Jazz』でも最高評価の4つ星に加えて「コア・コレクション」に選定されました。</p>
<p>そしてジャズギターの視点で言えば、本作は<a href="https://jazzguitarroundmidnight.com/jim-hall/">ジム・ホール</a>以降の「歌うジャズギター」の系譜に、ディレイやヴォリューム奏法（音の立ち上がりを消して滑らかにつなぐ技法）、ディストーション、カントリー的なロングトーンを持ち込んだ代表的ドキュメントです。この語り口は、<a href="https://jazzguitarroundmidnight.com/julian-lage/">ジュリアン・ラージ</a>やメアリー・ハルヴォーソンら後続世代への影響としても語られ続けている、とされます。</p>
<h2><span id="toc24">こんな人におすすめ</span></h2>
<ul>
<li><strong>ビル・フリゼールの入門盤を探している人</strong> … 全曲カバーゆえメロディが親しみやすく、彼の「歌わせ方」と「音響」の両方を一度に味わえます</li>
<li><strong>定番スタンダード以外のレパートリーを開拓したいギタリスト</strong> … ポップスやクラシックを自分の音楽に変換するお手本が18曲分詰まっています</li>
<li><strong>アメリカーナやルーツ・ミュージックが好きな人</strong> … 後の『Nashville』などに連なる、フリゼールのアメリカ音楽探求の原点に触れられます</li>
<li><strong>「ジャズは難しそう」と感じているポップス育ちのリスナー</strong> … ディランやマドンナの名曲から、自然にジャズの語法へ入っていけます</li>
</ul>
<h2><span id="toc25">まとめ</span></h2>
<p>『Have a Little Faith』は、全曲が他人の曲でありながら、ビル・フリゼールというギタリストの個性と美学がもっとも純粋に表れたアルバムのひとつです。コープランドの大平原からマドンナの絶叫ソロまで、一枚の中の落差は相当なものなのに、通して聴けば不思議なほど一貫した「アメリカの風景」が立ち上がってくる。この構成力と選曲眼こそ、本作が90年代ジャズの傑作として語り継がれる理由でしょう。</p>
<p>録音から30年以上を経ても、「ジャズは何を弾いてもいい」という本作の問いかけは少しも古びていません。まずは冒頭の連作と「Live to Tell」だけでも構いません。きっとそのまま、最後の「Billy Boy」まで聴き通してしまうはずです。</p>
<h2><span id="toc26">関連記事</span></h2>
<ul>
<li><a href="https://jazzguitarroundmidnight.com/bill-frisell/">ビル・フリゼールとは？（人物紹介記事）</a> … 経歴・音楽的特徴・名盤を紹介しています。</li>
<li><a href="https://jazzguitarroundmidnight.com/wes-montgomery-jazz-guitar/">ウェス・モンゴメリーとは？（人物紹介記事）</a></li>
<li><a href="https://jazzguitarroundmidnight.com/concierto-jim-hall/">『Concierto』徹底解説（アルバム紹介記事）</a></li>
</ul>
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			</item>
		<item>
		<title>ビル・フリゼールとは？浮遊する音色でジャズとアメリカーナをつなぐ異才ギタリスト</title>
		<link>https://jazzguitarroundmidnight.com/bill-frisell/</link>
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		<dc:creator><![CDATA[tenchiba]]></dc:creator>
		<pubDate>Thu, 02 Jul 2026 05:16:13 +0000</pubDate>
				<category><![CDATA[ミュージシャン紹介]]></category>
		<category><![CDATA[ECM]]></category>
		<category><![CDATA[ジャズギター]]></category>
		<category><![CDATA[ビル・フリゼール]]></category>
		<category><![CDATA[名盤]]></category>
		<category><![CDATA[現代ジャズ]]></category>
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					<description><![CDATA[浮遊感のある音色でジャズとアメリカーナを融合したギタリスト、ビル・フリゼールを徹底解説。経歴やグラミー受賞、名盤『Have a Little Faith』、使用機材まで、ジャズギターの革新者の魅力に迫ります。]]></description>
										<content:encoded><![CDATA[<p>ビル・フリゼール（Bill Frisell）は、1951年生まれのアメリカのジャズギタリストです。ボリュームペダルやディレイを駆使した浮遊感のある音色を武器に、ジャズにフォークやカントリーといったアメリカのルーツ音楽を溶け込ませた独自のスタイルを確立しました。<a href="https://jazzguitarroundmidnight.com/wes-montgomery-jazz-guitar/">ウェス・モンゴメリーとは？（人物紹介記事）</a>で紹介したようなビバップ由来のジャズギター像を大きく塗り替えた存在で、パット・メセニーや<a href="https://jazzguitarroundmidnight.com/john-scofield/">ジョン・スコフィールド</a>と並び称されることも多い人物です。なお、日本語では「ビル・フリーゼル」という表記も見られますが、本記事では「ビル・フリゼール」で統一します。</p>

  <div id="toc" class="toc tnt-number toc-center tnt-number border-element"><input type="checkbox" class="toc-checkbox" id="toc-checkbox-2" checked><label class="toc-title" for="toc-checkbox-2">目次</label>
    <div class="toc-content">
    <ol class="toc-list open"><li><a href="#toc1" tabindex="0">基本プロフィール</a></li><li><a href="#toc2" tabindex="0">経歴</a><ol><li><a href="#toc3" tabindex="0">クラリネットからジャズギターへ（1951年〜1970年代）</a></li><li><a href="#toc4" tabindex="0">ECMデビューとニューヨーク時代（1978年〜1980年代）</a></li><li><a href="#toc5" tabindex="0">シアトル移住とアメリカーナ路線の確立（1988年〜1990年代）</a></li><li><a href="#toc6" tabindex="0">グラミー受賞から現在まで（2000年代〜）</a></li></ol></li><li><a href="#toc7" tabindex="0">音楽的特徴</a><ol><li><a href="#toc8" tabindex="0">「空間」を生かすスウェル奏法とループ</a></li><li><a href="#toc9" tabindex="0">ジャンルを横断するアメリカーナ感覚</a></li><li><a href="#toc10" tabindex="0">引き算のメロディと幅広い音色</a></li></ol></li><li><a href="#toc11" tabindex="0">おすすめアルバム</a><ol><li><a href="#toc12" tabindex="0">『Have a Little Faith』（1993年、Elektra Nonesuch）</a></li></ol></li><li><a href="#toc13" tabindex="0">使用機材</a></li><li><a href="#toc14" tabindex="0">影響・評価</a></li><li><a href="#toc15" tabindex="0">まとめ</a></li><li><a href="#toc16" tabindex="0">関連記事</a></li></ol>
    </div>
  </div>

<h2><span id="toc1">基本プロフィール</span></h2>
<table>
<thead>
<tr>
<th>項目</th>
<th>内容</th>
</tr>
</thead>
<tbody>
<tr>
<td>本名</td>
<td>ウィリアム・リチャード・フリゼール（William Richard Frisell）</td>
</tr>
<tr>
<td>生没年</td>
<td>1951年3月18日生まれ（存命）</td>
</tr>
<tr>
<td>出身</td>
<td>アメリカ・メリーランド州ボルチモア（コロラド州デンバー育ち）</td>
</tr>
<tr>
<td>楽器</td>
<td>エレクトリックギター（テレキャスター系が中心）、アコースティックギター</td>
</tr>
<tr>
<td>主な活動期</td>
<td>1980年代〜現在</td>
</tr>
</tbody>
</table>
<h2><span id="toc2">経歴</span></h2>
<h3><span id="toc3">クラリネットからジャズギターへ（1951年〜1970年代）</span></h3>
<p>1951年、ボルチモアに生まれ、幼少期からデンバーで育ちました。父はチューバやベースの奏者で、フリゼール自身は少年期にクラリネットを学び、10代でギターに転向してサーフロックやR&amp;Bのバンドで演奏します。1960年代後半には地元のギタリスト、デイル・ブルーニングに師事してジャズに開眼。1970年代前半はノーザン・コロラド大学で名手<a href="https://jazzguitarroundmidnight.com/johnny-smith/">ジョニー・スミス</a>に学んだのち、ボストンのバークリー音楽大学へ進み、憧れのジム・ホールのレッスンも受けています。</p>
<h3><span id="toc4">ECMデビューとニューヨーク時代（1978年〜1980年代）</span></h3>
<p>1978年にはベルギーに約1年滞在して作曲に打ち込み、この時期に書きためた曲が初期作品の素材になったとされます。エバーハルト・ウェーバーとの出会いからドイツの名門レーベルECMの仕事に関わるようになり、パット・メセニーの推薦でドラマーのポール・モチアンの『Psalm』（1981年録音、1982年発表）に参加。以後ECMの「ハウス・ギタリスト」的な存在となり、1983年にリーダー・デビュー作『In Line』を発表します。1980年代にはニューヨークのダウンタウン・シーンでも活躍し、ジョン・ゾーンの前衛バンド「ネイキッド・シティ」にも参加しました。ジョー・ロヴァーノとのポール・モチアン・トリオは、2011年のモチアン死去まで約30年続きます。</p>
<h3><span id="toc5">シアトル移住とアメリカーナ路線の確立（1988年〜1990年代）</span></h3>
<p>1988年にシアトルへ移住し、カーミット・ドリスコル、ジョーイ・バロンらとの自己のバンドで活動を本格化させます。1990年代にはエレクトラ・ノンサッチから『Have a Little Faith』（1993年）、『This Land』（1994年）、『Nashville』（1997年）などを発表し、「アメリカーナ（フォークやカントリーなどアメリカのルーツ音楽）をジャズの語法で描く」独自路線を確立しました。</p>
<h3><span id="toc6">グラミー受賞から現在まで（2000年代〜）</span></h3>
<p>2000年にシアトル近郊のベインブリッジ島へ移り、2005年には『Unspeakable』（2004年発表）で第47回グラミー賞「最優秀コンテンポラリー・ジャズ・アルバム」を受賞しました（グラミー賞には通算6回ノミネート）。2012年には初代ドリス・デューク・アーティストに選出され、2017年にはバークリー音楽大学から名誉博士号を受け、同年ブルックリンへ移住します。2019年からはブルーノートと契約し、『HARMONY』（2019年）、『Valentine』（2020年）、『FOUR』（2022年）、『Orchestras』（2024年）と、トリオ編成を中心に現役で活動を続けています。</p>
<h2><span id="toc7">音楽的特徴</span></h2>
<h3><span id="toc8">「空間」を生かすスウェル奏法とループ</span></h3>
<p>フリゼールの代名詞は、ボリュームペダルで音の立ち上がり（アタック）を消すスウェル奏法と、ディレイやループ、リバーブを重ねたアンビエントな音作りです。ペダルスティールや人の声のように滲む音色は、一度聴けば彼だとわかる強い個性になっています。</p>
<h3><span id="toc9">ジャンルを横断するアメリカーナ感覚</span></h3>
<p>ジャズを土台にしながら、フォーク、カントリー、ブルース、ロック、映画音楽までを一つの言語として扱うのも大きな特徴です。この傾向は1990年代後半以降ますます顕著になり、「アメリカ音楽の記憶を編集するギタリスト」と評されることもあります。</p>
<h3><span id="toc10">引き算のメロディと幅広い音色</span></h3>
<p>師であるジム・ホール譲りの和声感覚と歌心を受け継ぎつつ、速弾きではなく、音数を絞ったメロディと大胆な「間」で聴かせるのがフリゼール流です。一方でRATなどの歪みやノイズも辞さない広い音色パレットを持ち、静寂と轟音を行き来する振れ幅の大きさも魅力です。</p>
<h2><span id="toc11">おすすめアルバム</span></h2>
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<h3><span id="toc12">『Have a Little Faith』（1993年、Elektra Nonesuch）</span></h3>
<p>1992年3月にニューヨークのRPMスタジオで録音され、ウェイン・ホロヴィッツ（Wayne Horvitz）のプロデュースにより翌1993年に発表された全曲カバー作です。メンバーはフリゼール（ギター）のほか、ドン・バイロン（クラリネット、バスクラリネット）、ガイ・クルセヴェック（アコーディオン）、カーミット・ドリスコル（ベース）、ジョーイ・バロン（ドラム）という異色の室内楽的編成。アーロン・コープランド『ビリー・ザ・キッド』からボブ・ディラン、マディ・ウォーターズ、ソニー・ロリンズ、マドンナの「Live to Tell」、表題曲のジョン・ハイアットまで、アメリカ音楽史をまるごと一枚に収めた選曲が圧巻です。クラリネットとアコーディオンが生む柔らかな響きと、突如噴き出す歪みや集団即興との対比が聴きどころで、AllMusicでは5つ星満点、「1990年代で最も創意に富んだ録音の一つ」と評されました。ジャズの「スタンダード」という概念をアメリカ音楽全体へ広げた、フリゼール流アメリカーナの出発点といえる一枚です。</p>
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<p>ほかにまず聴きたいのは次の3枚です。『In Line』（1983年、ECM）はソロとデュオによる静謐なリーダー・デビュー作で、浮遊するギターサウンドの原点。『Nashville』（1997年、Nonesuch）はナッシュビルのブルーグラス系名手たちと共演した転換点で、ダウンビート誌の年間最優秀ジャズアルバムに選出されました。『Unspeakable』（2004年、Nonesuch）はサンプリングやストリングスを導入した異色作で、2005年のグラミー賞受賞作です。</p>
<h2><span id="toc13">使用機材</span></h2>
<p>長年のメインはフェンダー・テレキャスター系のギターで、1974年製テレキャスターなどを愛用してきました。近年はMastery製ブリッジとキャラハン（Callahan）製ピックアップを搭載したJ.W. Black製のテレキャスター・タイプを使用しているとされます。1980〜90年代にはKleinのヘッドレス・ギターを多用していましたが、現在はほとんど使っていないとされ、ほかに1975年製ストラトキャスターの使用歴もあります。</p>
<p>アンプは、ツアーではデラックス・リバーブやプリンストンなどのフェンダー系、スタジオや自宅ではギブソンGA-18をはじめとするヴィンテージの小型アンプやCarr製アンプを使うとされます。エフェクターはLine 6 DL4（ディレイ/ルーパー）、Strymon Flint、ProCo RAT、ボリュームペダルなどが知られていますが、機材情報の多くはインタビューやフォーラム等に由来する非公式なものなので、参考程度に捉えてください。</p>
<h2><span id="toc14">影響・評価</span></h2>
<p>ニューヨーク・タイムズはフリゼールを「現代で最も個性的で独創的な即興ギタリストの一人」と評し、ダウンビート誌の1990年批評家投票ではギタリスト部門の1位に選出されました。ジャズギター史の観点では、ジム・ホール譲りの「歌うジャズギター」をエフェクトやループ、アメリカーナの要素で拡張した存在といえます。ウェス・モンゴメリー以来続いてきた「ジャズギター＝ビバップの語彙」という枠組みを崩し、パット・メセニー、ジョン・スコフィールドと並ぶ「ポスト・バップ世代の三大ギタリスト」の一人に数えられることも少なくありません。また、ジャンルを自在に行き来したキャリアは、ジュリアン・ラージやメアリー・ハルヴォーソンといった後続に「ジャンルを持たないギタリスト」という選択肢を開きました。フィリップ・ワトソンによる評伝『Bill Frisell, Beautiful Dreamer』の副題「アメリカ音楽のサウンドを変えたギタリスト」が示す通り、その評価はジャズの枠内にとどまりません。</p>
<h2><span id="toc15">まとめ</span></h2>
<p>ビル・フリゼールは、スウェル奏法とループによる浮遊感のある音色で、ジャズとアメリカのルーツ音楽を一つにつないだギタリストです。速弾きに頼らず、音数を絞ったメロディと「間」で聴かせるスタイルは、ジャズギターの表現の幅を大きく広げました。まず一枚選ぶなら、コープランドからマドンナまでを室内楽的な編成でカバーした『Have a Little Faith』がおすすめです。そこから『Nashville』や近年のトリオ作へ進めば、40年以上にわたる彼の音楽の変遷をたどることができるはずです。</p>
<h2><span id="toc16">関連記事</span></h2>
<ul>
<li><a href="https://jazzguitarroundmidnight.com/jim-hall/">ジム・ホールとは？（人物紹介記事）</a></li>
<li><a href="https://jazzguitarroundmidnight.com/pat-metheny/">パット・メセニーとは？（人物紹介記事）</a></li>
<li><a href="https://jazzguitarroundmidnight.com/julian-lage/">ジュリアン・ラージとは？（人物紹介記事）</a></li>
<li><a href="https://jazzguitarroundmidnight.com/john-scofield/">ジョン・スコフィールドとは？（人物紹介記事）</a></li>
<li><a href="https://jazzguitarroundmidnight.com/have-a-little-faith-bill-frisell/">『Have a Little Faith』徹底解説（アルバム紹介記事）</a></li>
</ul>
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